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リアル富士

仕事の関係で最近まで1カ月富士に住むことになりました。

「現場実習」と言って、作業着・作業靴をして、35℃の現場に日々工場の作業員と共に立ち入る修行です。

汗をかきまくり、痩せるかと思えば、宿泊地や工場の周りにコンビニしかなく、日々スイーツを食べて太る生活になってしまいました。

布団上の生活ともなったが、やはり私には布団が薄すぎて、健康でしょうけど、体中が痛くなりました。

富士に何があるかと言えば、もちろん富士山です。

夏の静岡は湿気がすごくて、工場の中も十分暑い上、時間外でも暑い外に突っ立って絵を描きたい自分は、頭がおかしいのかと思いながら、絵描きとしては、そんな場所にいて、富士山の絵を描かないわけにはいかないと思い、挑戦しました。

が、富士山は富士にいても驚くほど見えないんです!

会社の富士にいるというだけで、日本らしく、歓迎・懇親・壮行と、飲み会の機会がたっぷりで、絵を描く機会があまりなかったですが、富士山を4回描こうとして、4回共雲隠れしていました。

富士山を描いてきた画家は全員この問題に直面したんだろうなと思いながら、敢えて雲だらけの富士山を描いてみようと思いました。

富士山の見えない富士、むしろ、そっちが現実味に溢れる、リアル富士ではないかと。

ただ、富士山はあまりにも過ぎる雲(一つ巨大な無形の蒸気帯の時も)に突っ込み続け、その味気ないどんよりの容赦のなさに少し絶望させられました。

結果的には雲富士を2回、富士山の向かい側(おそらく伊豆)を1回、飛んで熱海の風景を1回描き、富士での生活を終えました。

もっと描けなかったのが寂しかったが、今後とも機会があれば、改めて色んな角度から見えるか関係なくして、リアル富士を描いていきたいと思っています。

リアル富士(スケッチ) 水彩、墨ペン A4紙:

リアル富士(スケッチ) 水彩画 A4紙:

富士の向こう(スケッチ) 水彩、鉛筆 A4紙:

熱海(スケッチ) 水彩画 A4紙:

あったはずの富士:

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